今日考えたこと

得た知識や考えたことのメモをとるのが主目的です

物理法則を取り扱う際の注意事項

物理学には、いくつかの原理的欠陥がある。

まず、現象の観測時に得られる有理数の測定値には、原理的に誤差が含まれる。物理法則を絶対確実に検証することは不可能である。

誤差を捨象しても、論理的に構成された実数体系、に基づく解析学を基礎とする物理法則、による計算値と、観測により得られた 有理数(例: 長さ、重さ、時間、など)の測定値が、一致するかどうかを厳密に検証するには、実数の性質により無限に時間がかかる、つまり原理的に不可能である。

仮に、物理法則にしたがって計算した数値を正しい値だと受け入れることにしたとしても、まだ問題が残る。すなわち、これまで数々の数式を用いた法則(ニュートンの法則やクーロンの法則、シュレディンガー方程式、他)が物理学者により提示されてきたが、重力や電磁力の逆二乗則のように整数次数を持つ変数により構成された数式が使用されてきた。法則の表現として整数次数の変数を使うことの妥当性を保証することはどうすれば可能だろうか。小数点以下を持つ次数を使用すると現実をよりよく説明できる場合が全く無いことを、保証した人はいるのだろうか。

以上を踏まえると、(1) 測定誤差、(2) 測定値の数学的扱い、(3) 物理法則の表現、の3つの要因による現実からの乖離を念頭において、物理法則を利用することが賢明である、ということになる。