戦国時代に、一向一揆が一国を支配したケースが、例外的に存在する。
戦国時代が終わると、全国が
武家の支配になった。なぜ、
一向宗は
武家に負けたのだろうか?
先入観なしに考えると、
一向宗のような宗教が天下統一を行えば、極楽浄土が地上に実現するはずなので、民衆の中では賛同する人が多かったのではないだろうか。
しかし、
戦国大名側には洗練された統治ノウハウがあったのではないかと思われる。そして、
一向宗の教団にはそのような優れた統治能力もなければ、現実的な政策実行力もなかったので、部外者が思うほどは支持が集まらなかったのではないかと推測される。
結局のところ、大多数の商人や農民が、
一向宗ではなく大名を、よりよい統治者として承認したのではないかと考えている。